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- 投稿日
- 2025.03.27
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- 更新日
- 2025.03.27
業務負担の軽減や顧客満足度の向上のため、企業では生成AIによるビジネスサポートが欠かせなくなってきています。
しかし、企業でAIを使う場合には、機密保護のためセキュリティの高い製品を選ばなければなりません。
Azure OpenAIは、AIによるテキスト生成や画像生成を高い機密保持基準の元で行えるため、情報漏えいのリスクを軽減できるメリットがあります。
本記事ではAzure OpenAIの特徴やビジネス利用に適している理由、ChatGPTとの違いを解説します。
目次
Azure OpenAIとは?
Azure OpenAIとは、AI提供サービスのAzure OpenAI Serviceを通じて利用できる、OpenAIが提供するAPI版ChatGPTやその他の生成AIです。
使用可能なAIモデルや機能には、ChatGPTをはじめとして以下が挙げられます。
モデル | 特徴 |
GPT-4、GPT-3.5 | 自然言語とコードを理解する大規模言語モデルで、文章やプログラミングコードが生成できる。 |
DALL-E | AIに入力したテキストやプロンプトから、オリジナルの画像を生成できる画像生成モデル。 |
Whisper | 音声からテキストへの文字起こし、音声から翻訳などを行う音声認識モデル。 |
テキスト読み上げ(プレビュー) | 音声合成モデルで、テキストを音声に変換できる。 |
Azure OpenAI Serviceは、Microsoftが提供している全世界にユーザーを持つサービス「Microsoft Azure」に属している、AIの提供サービスです。
MicrosoftがOpenAIと合同で立ち上げたサービスのため、サービス内ではOpenAIのChatGPTが使用可能です。
Azureのサービスでは、責任あるAIという原則に基づいて生成AIの提供サービスを行っています。
AIの不正使用や予期せぬ損害からの保護のため、Microsoftでは人を第一に考え、多大な投資を行ってサービスに対して高度な機能と信頼性を担保しています。
そのためAzureのサービス内では、情報漏えいのリスクを軽減しつつ生成AIが使用できる点がメリットです。
Azure OpenAIは機密保護に優れている
Azure OpenAIはインターネットを介さず利用できるため、機密保護の点で優れており、ビジネス利用に適しています。
ビジネス利用例には社内用チャットボットの構築や、自社の規程を学習させて社内用FAQを作成するなどが挙げられます。
Azure OpenAIは、プロンプト(命令)として入力した情報がAIの学習として使われることはありません。
その他、Microsoftの厳しい機密保持の基準を満たしているため、情報漏えいのリスクを軽減できるでしょう。
また情報漏えいのリスクを軽減できるサービスに、Express Routeがあります。
Express Routeは、インターネットに接続せずにオンプレミスのネットワークとAzureのサービスを接続するサービスです。
Express Routeの使用することでインターネットを介さず閉鎖空間を構築できるため、外部からの攻撃リスクが軽減されるなどのメリットがあります。
Express Routeは、社内用チャットボットの構築のために自社のデータをAzure OpenAI Serviceにアップロードする場合などに利用できます。
ChatGPTは?
ChatGPTは自然対話型の生成AIでOpenAIが開発しています。
ChatGPTはGPT(自然言語処理ができる大規模言語モデル)を用いているため、こちらがテキストで入力した指示に対して、AIが人と話しているように自然な文章で回答してくれるのが特徴です。
ChatGPTはテキスト生成を得意としており、文章作成や要約、言語翻訳、プログラミングコードの生成、アイデア出しなどが可能です。
ChatGPTをビジネス活用する場合には、メール文や資料作成、開発におけるコード生成やバグの発見、企画や商品販売促進のためのアイデア出しなどに活用し、業務の効率化を図れるでしょう。
Azure OpenAIとChatGPTはどのような違いがある?
Azure OpenAIとChatGPTの違いは主に次の5点です。
Azure OpenAI | ChatGPT | |
接続形式 | ・インターネット経由 ・閉域接続 | ・インターネット経由 ・API連携 |
情報漏えいのリスク | 低い | 高い(Web版の場合) |
AIが可能な作業 | テキスト生成 テキストや音声による画像生成 音声によるコード生成 | テキスト生成 |
料金 | 従量課金 | 無料あるいは月額課金 |
利用開始手順 | Microsoftアカウントの作成からAPIの申請までいくつもの工程がある | アカウント作成後すぐ使える (Web版) |
1. 接続形式
ChatGPTはインターネットを通じて利用するWeb版と、インターネットを介さずAPI連携を行うAPI版が提供されています。
API版はAPIと呼ばれるプログラム同士を連携させる技術を用いて、他のプログラムとChatGPTを連携させる仕組みです。
Azure OpenAIにはインターネット経由の接続形式と、専用のネットワークを利用した閉域接続の2つの形式があります。
インターネット経由の接続形式では、利用者はAPIキーを用いてインターネットを通じて自社のプログラムとAzure OpenAIを連携します。
一方閉域接続は、利用者がMicrosoft Azure内のサービスや専用ネットワークを用いて、Azure OpenAIを自社のプログラムと連携させて利用する仕組みです。
2. 情報漏えいのリスク
ChatGPTは入力した情報によっては情報漏えいの恐れがあります。
ChatGPTのプロンプト(命令)に入力する情報は、ChatGPTの学習のために蓄積され利用される可能性があるためです。
そのため、ChatGPTには機密情報や個人情報を入力しないようにする必要があります。
対して、Azure OpenAIの情報漏えいのリスクは低いため、企業で活用するのに向いています。
Azure OpenAIは、大元であるAzureサービスの機密保持基準とコンプライアンス基準に準拠しており、自社データを保護しながら利用できるためです。
さらにAzure OpenAIは、プロンプトとして入力した情報がAIの学習に利用されないため、情報漏えいなどのリスクが軽減されます。
3. AIが可能な作業
ChatGPT単体で利用できるサービスは、言語モデルGPTを活用したテキスト生成のみです。
ChatGPTにテキスト形式で入力した命令に対して、テキスト形式で回答が返ってきます。
Azure OpenAIはGPTによるテキスト生成と、他のAIモデル活用による画像の生成も可能です。
その他に使用できるAIには、音声からテキストへの文字起こしや音声から翻訳を行えるWhisperモデルと、テキストを音声に合成できるテキスト読み上げモデル(プレビュー段階)などがあります。
そのため、Azure OpenAIはニーズに応じたさまざまな使い方が可能です。
4. 料金
ChatGPTでは、インターネットを通じて利用するWeb版は無料あるいは月額課金制で使えます。
ChatGPTのAPI版は有料です。
有料でサービスを提供するAzure OpenAIは、使用量に応じて料金が変わる従量課金制を取っています。
金額は、APIリクエストをする際に送信されるトークン(画像やテキストの処理単位)の数に応じて決定される仕組みです。
また、使用する言語モデルの違いでも料金は変わります。
GTP-4などの高レベルの言語モデルを使用すると高品質な生成物を得られますが、料金は高額になる傾向です。
5. 利用開始手順
ChatGPTはWeb版であれば、ChatGPTの公式サイトでアカウントを作成すればすぐに利用できます。
ChatGPTのAPI版はアカウント作成後、ログイン画面からAPIキーの取得やクレジットカード登録をします。
登録後はAPIキーを使って他のプログラムからChatGPTとAPIで連携し利用する仕組みです。
対してAzure OpenAIは、契約から使用開始までにさまざまな過程を経る必要があります。
契約手順はMicrosoftのアカウント取得から始まり、次にAzureサブスクリプション作成を行います。
さらに、Azure OpenAI Serviceへの接続許可をもらうための申請を行い、許可がおりたらリソースの作成を行います。
ただし、リソースの作成には専門の知識が必要です。
その他にもAIモデルのデプロイなどいくつもの作業を行った後、利用開始となります。
Azure OpenAIの活用でビジネスの効率化を図ろう
機密保護ができ、生成できるコンテンツ数が多いAzure OpenAIは、ビジネス利用に適している生成AIです。
しかし、すぐに利用を始められない点や、社内用チャットボットの構築などにはプログラミングの知識が必要になる点が、導入ハードルを高くしています。
そのため導入が難しいと感じたら、Azure OpenAIと連携できる外部ツールの利用も検討してみると良いでしょう。
TDSE株式会社ではノーコードで生成AIアプリを作成可能なツール、Difyの提供を行っています。
DifyはAzure OpenAIとの連携が可能なツールで、24時間顧客対応が可能なチャットアシスタントの構築や、社内用チャットボットの構築を非エンジニアの方でも容易に行えます。
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